「長文を読むのが遅くて、テストで時間が足りなくなる」
「長文は読んでいるうちにわからなくなってしまう」
「長文問題になると間違えてしまう」
そんな中学生の悩みを解決する記事を書きました。
この記事を読めば、英語の長文の取り組み方がわかるようになります。
英語教室で講師をし、多くの中学生を教えてきた私が英語長文問題の取り組み方とオススメ問題集をご紹介します。
画像をご覧になると、わかると思いますが、実際に私が問題集を購入して中身を確かめて書きました。
この記事の前半は長文問題集を使うメリットと長文問題集を選び方を、中盤からは具体的におすすめの問題集とその内容を紹介しているので、じっくりと読んでくださいね。
長文問題集を使うメリットと学習のポイントとは

基本的に英語の長文読解能力は、やればやるほど力はついてきます。
大量の英文を読むと、脳には英語の回路ができてくるからです。
少し水泳に例えるとわかりやすいかもしれません。
ある程度、基礎ができたら5m程度で泳ぐことを繰り返してもしょうがありません。
次は、25m 50m 100mと泳ぐ量を増やすことで水泳は上達します。
英語も基礎ができたら、どんどん読み進めるのが上達のコツです。
ただし、これは英語の基礎がある場合の話です。
定期テストで65点以下の人は、英語の基礎をしっかり作ることが大切です。
65点に満たない方は、まずは英語の基礎を作る必要があるので、次のふたつの記事をお読みください。


長文問題集を選ぶ2つのポイント
長文問題集を選ぶにはポイントが2つあります。
- 最初は難しすぎる問題集を選ばない
- 制限時間が書いてあるもの
です。
まず「難しすぎるものを選ばない」ことです。
選ぶ時にいきなりハイレベルなものに挑戦すると挫折しやすいからです。
まずは、脳に英語の回路を作っていくことが大切です。
回路を作るのに難しい問題は、特に必要ありません。
ハイレベルの問題は英語の回路がしっかりできてから取り組むと良いトレーニングになります。
そして「制限時間が書いてあるもの」です。
入試では当然時間制限があります。
ですから、普段から長文は限られた時間で解く習慣をつけなければなりません。
普段からゆっくり英文を読むと、それは習慣になり、早く読むことができなくなってしまいます。
ですから、時間制限がある問題集を選ぶ必要があります。

幸い、今から紹介する問題集は全て時間制限のあるものばかりなので、安心してお使いください。
オススメ長文問題集5選
それでは、オススメする長文問題集を紹介します。
あなたの実情に合うものをお選びください。
『ハイパー英語教室 中学長文1』『ハイパー英語教室 中学長文2』(桐原書店)
中学生向けの英語長文問題集で、私が最も優れていると感じるのが『ハイパー英語教室中学長文1』『ハイパー英語教室中学長文2』です。
優れているポイントは3つあります。
- 短めの文から長い文へ段階的な構成
- 入試問題の英文を使用
- 音声アプリでリスニング能力まで養える
ひとつひとつ解説します。
短めの文から長い文へ段階的な構成
『ハイパー英語教室中学長文1』『ハイパー英語教室中学長文2』は英文が徐々に長くなっていき、段階的な長文読解能力が養えます。
長文問題は、短めの英文からスタートした方が回答のスピードが早くなりやすいです。
具体的にどれくらいの長さかというと、『中学長文1』は最初60語の文からスタートし、最終的に120語程度の長文まで取り組みます。
『中学長文2』は120語からスタートし、200語程度の長文まで行います。
段階的に英文を長くしていくことで、きっとあなたの英文読解能力は養われていくことでしょう。
入試問題の英文を使っている
『中学長文1』『中学長文2』は公立高校の入試問題に出題されたものが使われています。
そのため、入試に向けた実践的な勉強ができます。
各都道府県の入試問題だったものを使用しているので「難しいのでは?」と感じる人もいるかもしれませんが『中学長文1』の特に前半は比較的優しめの英文です。
長文のバリエーションも豊富で、
- 説明文
- 対話文
- スピーチ
- エッセイ
- 物語
など、様々な長文に触れ、慣れていくことができます。
リスニング能力がつく
『中学長文1』『中学長文2』は長文読解の問題集ですが、きちんと取り組めば英語のリスニング能力まで身につきます。
この2冊にはディクテーション(書き取り)問題や音読トレーニングがあるためです。
本の表紙に「音読・ディクテーション用アプリストリーミング音声付」「手耳口でおぼえる読み方トレーニング」と書いてあるのは、このことを指します。

音声は、出版元の公式サイトか指定のアプリから聞くことができます。
『中学長文1』『中学長文2』は長文問題集でありながら、リスニング能力そして英語の総合力まで付く優れた問題集です。
「長文は何から手をつけていいかわからない」
「英語が得意になりたい」
という人には、うってつけの問題集です。
唯一、欠点というわけではありませんが、一冊仕上げるのに時間がかかるため、入試直前期の勉強には向いていません。
逆に言えば、『ハイパー英語教室中学長文1』『ハイパー英語教室中学長文2』は直前期ではない中学生には超オススメの2冊です。
『中学標準問題集英語長文』『中学ハイクラステスト英語長文』(受験研究社)
『中学標準問題集英語長文』『中学ハイクラステスト英語長文』の特徴は、テーマ別の構成にあります。
テーマ別の問題に取り組むことで、一冊仕上げると様々なパターンの長文問題に対応できるように作られています。
テーマの一部を紹介すると、『中学標準問題集英語長文』の場合、
- 主語・動詞をつかむ
- 代名詞に注意する
- 必要な情報を掴む
- 会話文
- 図表・グラフを扱った文…
など
『中学ハイクラステスト英語長文』の場合
- 修飾語句を掴む
- メール、手紙文の読み方
- 説明文の読み方
- スピーチの文
- 随筆文…
などがあります。
そして使用されている英語長文は公立校、国立校、難関私立校の入試問題に採用されたものです。
長文問題集としてはほぼ完璧にな内容構成だと私は思います。
『中学長文1』『中学長文2』と異なるのは音声トレーニングがないところです。
音声トレーニングまでやって、英語の総合力までつけたい人にとっては『中学長文1』『中学長文2』のほうがいいでしょう。
逆に、長文問題のみを純粋に取り組みたい人は『中学標準問題集英語長文』『中学ハイクラステスト英語長文』が良いでしょう。
『最高水準問題集 特進 中学英語長文』(文英堂)
あなたがハイレベルの高校を受験するのなら、『最高水準問題集 特進 中学英語長文』も私はオススメします。
ここでいう「ハイレベル」とは、
- 地域トップ公立校
- 国立校
- 難関私立校
のことを指します。
『最高水準問題集 特進 中学英語長文』は国立・私立難関校の入試問題から質の高い良問を厳選しているところが大きな特徴です。
そして、もうひとつ解答・解説の充実度も大きな特徴です。
問題がP95あるのに対し、解答・解説も同じページ数のP95です。

解答・解説は、
- 長文の全訳
- 重要構文・表現の説明
- 「長文読解研究所」のコラム
まであり、長文を読みとくコツが掲載されています。
長文問題の具体的な内容はというと、収録されている英文は30問あります。
- 初級編10問
- 中級編10問
- 上級編10問
の3つに分かれています。
上級編は全国的に有名な難関高校で出題された問題になります。
具体的な校名を出すと、
- ラサール高校
- 開成高校
- 灘高校
- 久留米大付設高校
- 筑波大附属高校…
などです。
あなたがハイレベルな高校を志望するのならチャレンジしておきたい一冊です。
ちなみに『最高水準問題集 特進 中学長文』について詳しく書かれた記事もあるので、興味のある方は、そちらもお読みください。

まとめ
この記事では長文問題集の中でオススメなものを5冊紹介しました。
基礎力がついたら、長文問題にどんどんチャレンジすると、英語の読解力はついてきます。
問題集を選ぶポイントは
- いきなり難しいものからやらない
- 時間制限が設定されている
の2つが重要です。
その中でオススメな問題集は次の5冊です。
よくある質問と答え
英単語帳は何がいいでしょうか?
英単語を知らなければ、英文は読めません。
ですから、単語帳を使って覚えていく方法はオススメです。
英単語帳を選ぶコツは、自分の目的に合ったものかどうかにあります。
英単語帳については別にくわしく書いた記事があるので、よろしければご覧ください。

高校受験用の英単語帳は何がいいでしょうか?
高校受験が目的で英単語帳を使う上で大切なのは時間が限られていることです。
ですから、中学1年生や2年生とは単語帳の選び方が少々違うわけです。
高校受験のための英単語帳については別にくわしく書いた記事があるので、そちらをご覧ください。

単語を覚えれば成績は上がりますか?
知らない単語ばかりより、知っている単語が多いほうが正答率は上がります。
ただし、単語だけでは高得点にはならず、文法、英作文、リスニングなどにも取り組んでいく必要があります。
特に英文法・語句を知っておかないと、成績はあがらないので、まずは単語+文法の勉強をオススメします。
英文法の参考書・問題集については別にくわしく書いた記事があるので、ご覧ください。

英語の定期テストの点数を上げるには、どうしたらいいですか
結論からいうと、教科書完全準拠の問題集に取り組むのが一番です。
中間テストも期末テストも教科書から出題されます。
あなたの学校の教科書に完全準拠した問題集を探すのに役立つ記事が別にあるので、よろしければお読みください。

英語は悪くないのですが、数学が苦手で困っています。いい参考書はありますか?
はい、いい本があります。
私は、この参考書を見ると「今の中学生は、こんなわかりやすい本があっていいなあ」と正直うらやましくなります。
それは『はいちの楽しくなる数学中学1年』と『はいちの楽しくなる数学中学2年』です。
著者の葉一先生はYouTubeでも有名なので、ご存知の方もいるかもしれません。
私の知る限り、中学の数学を最もわかりやすくかみ砕いて教えてくれる本です。
『はいちの楽しくなる数学中学1年』と『はいちの楽しくなる数学中学2年』を使った学習法については別にくわしく書いた記事があるので、数学を克服したい中学生はご覧ください。

英語は悪くないのですが、国語が苦手で困っています。いい参考書はありますか?
国語はセンス、と言われがちな教科ですが、決してそんなことはありません。
私がオススメするのは『システム中学国語 論理入門編』です。
この本は、文章を正しく読み取るための”公式”を使い、数学のようにはっきり目に見える形で、文章を読み取り、問題の解き方を教えてくれます。
『システム中学国語』シリーズについては、次の記事がくわしいので、よろしければお読みください。

また、漢字や国文法の学習については別にくわしく書いた記事があるので、お読みください。


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